「無洗卵って、洗っていないから汚くないの?」
「子供に食べさせても本当に安全?」
直売所やこだわりの卵専門店で「無洗卵」という表示を見かけて、こんな疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。
確かに、普段スーパーで見慣れたツルツルの卵と比べると、無洗卵の表面はザラザラしていて、一見すると「汚れている」ように感じるかもしれません。
でも実は、このザラザラこそが「クチクラ層」という天然の保護膜。あおぞら養鶏場では、この自然のバリア機能を活かすために、あえて化学洗剤での洗浄を行わず、鶏本来の力で安全な卵を作ることにこだわっています。

※卵のクチクラ層イメージ
興味深いことに、ドイツでは無洗卵を常温で販売するのが普通。世界を見渡すと、私たちが当たり前と思っている「洗卵・冷蔵保存」とは違う方法で、卵の安全性を確保している例があるのです。
項目 | 日本 | ドイツ |
---|---|---|
主な飼育方法 | ケージ飼いが主流(約90%以上) | 平飼い・放牧飼いが主流(ケージ飼いは禁止) |
無洗卵の取り扱い | 洗卵が一般的(ほとんど洗浄・消毒される) | 無洗卵が一般的(クチクラ層を残すため洗わない) |
クチクラ層の扱い | 洗卵により除去される | クチクラ層を保持(自然なバリアとみなす) |
生卵の食習慣 | 生卵を食べる文化がある(卵かけご飯など) | 生ではほとんど食べない(加熱が前提) |
賞味期限の基準 | 生食期限が厳密に設定(例:産卵後21日以内) | 室温保存で28日以内(基本は加熱前提) |
パッケージ表示 | 賞味期限・産卵日・洗卵済みなどが記載 | 飼育方法(0:有機, 1:放牧, 2:平飼い, 3:ケージ)が明示 |
消費者の意識 | 価格重視が多い傾向 | 動物福祉やオーガニック志向が強い |
衛生管理 | 洗卵+冷蔵保存が前提 | 無洗卵+常温保存が前提(流通含む) |
情報引用元:ドイツニュースダイジェスト『出荷前に洗卵する日本、しないドイツ』より
とはいうものの、ドイツでは無洗卵が一般的だとしても、卵を洗わずに出荷するなんてけしからん!と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回の記事では、そもそも無洗卵は安全なのか?サルモネラ菌感染リスクはないのか?そして、なぜこだわりの生産者が無洗卵を選ぶのか、その科学的根拠と実践的な知識をわかりやすくお伝えします。
読み終えた時には、無洗卵への不安が解消され、自信を持ってお子さんにも食べさせられるようになるでしょう。ぜひ最後までお読みください!
この記事を書いている人
あおぞら養鶏場”カオルさん”
1978年生まれ。
「我が子に食べさせたい卵を作ろう」そんな想いで、日本一安全な吉備中央町でゼロから養鶏業を始めました。素人だった私が、鶏の幸せを第一に考える「鶏ファースト」飼育を追求。環境と餌に妥協なくこだわり、愛情たっぷりに育てた鶏たちが産む平飼い自然卵で、家族の笑顔を届けている。
【先着20名限定】50人に1人当たる!3000円相当無料クーポン」をプレゼント!
目次
【驚きの事実】世界では無洗卵も普通?日本との違いとは
日本の卵流通システムは世界でも特殊
私たち日本人にとって、卵といえば「ツルツルした白い殻で冷蔵庫に保存するもの」が当たり前ですよね。しかし、この常識は世界的に見ると実は一つのアプローチに過ぎないのです。
ドイツでは無洗卵が普通に流通
ドイツのスーパーマーケットを訪れると、卵が常温の棚に並んでいるのを目にします。日本人には驚きの光景ですが、現地では全く普通のこと。
日本の卵は食品衛生法の指導により、洗卵選別包装施設にて殺菌作用のある溶液で洗卵してから出荷されます。ドイツでは保護膜を残す目的で、洗卵されずに出荷されます。
安全性確保への異なるアプローチ
この違いは、卵の安全性を確保する考え方の違いにあります。
観点 | 日本のアプローチ | ドイツのアプローチ |
---|---|---|
洗浄方法 | 化学洗剤で洗浄し、表面の汚れ・汚染を除去 | 洗浄せず、卵の天然バリア(クチクラ層)を保持 |
細菌対策 | 冷蔵保存で細菌の増殖を抑制 | クチクラ層による細菌侵入防止 |
安全管理の考え方 | ダブルセーフティシステム(洗浄+冷蔵) | 自然の保護機能を活用 |
どちらも「安全な卵」を目指していますが、まったく異なる方法を取っているのです。
卵のサルモネラ汚染:洗卵も無洗卵も知っておくべき真実
サルモネラ汚染の2つのタイプ
卵のサルモネラ汚染には、2つの異なるタイプがあることが科学的に明らかになっています。
汚染の種類 | 説明 |
---|---|
on egg汚染 | 鶏の消化管などに存在する菌が、糞便と一緒に卵殻表面に付着することで起きる汚染 |
in egg汚染 | 感染している鶏の卵巣や卵管が汚染され、卵の形成過程で内部に菌が取り込まれる汚染 |
参考URL: https://www.toholab.co.jp/info/archive/2321/
洗卵と無洗卵の効果の違い
汚染タイプ | 洗卵の効果 | 無洗卵(クチクラ層)の効果 |
---|---|---|
表面汚染 | ✅ 除去可能 | ✅ 約98%防御可能 |
内部汚染 | ❌ 防げない | ❌ 防げない |
重要な事実
in egg汚染は、卵内部の汚染なので、卵殻を洗浄・殺菌しても取り除くことができません。つまり、洗卵でも無洗卵でも、内部汚染は完全には防げないのです。
実際の汚染率は極めて低い
しかし安心してください。食品安全委員会の食品健康影響評価技術研究のレポートでは、約10万個の卵でサルモネラ菌に汚染されていたのは3検体(汚染率としては、0.00029%程度)というデータが出ています。
情報引用元URL:https://www.fsc.go.jp/sonota/risk_profile/risk_salmonella.pdf
これは99.99971%が安全ということを意味します。もし1日1食、生卵を食べたとして、80~90年間に1回、汚染された卵に出会うかどうかという確率です。
無洗卵の秘密「クチクラ層」とは何か?

※卵のクチクラ層イメージ
クチクラ層の正体と機能
新鮮な卵の表面がザラザラしているのは「クチクラ」という薄い膜で覆われているためで、これは微生物の侵入を防ぐ役目をしています。このクチクラ層は、鶏が卵を産む際に自然に形成される保護膜です。産卵時に卵が総排泄腔を通過する際に分泌される粘液が乾燥してできる、いわば「天然のコーティング」なのです。
学術的に証明された表面汚染への効果
科学的研究により証明されたクチクラ層の効果。
2019年の学術研究では、クチクラ層の不透明度が27.5%以上で卵殻の厚さが340μm以上の場合、表面からの細菌侵入に対する抗菌効率は98%に達することがわかりました(Poultry Science誌掲載)。
参考URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0032579119305681
また、2008年の研究では、クチクラ層と外殻のタンパク質抽出物が、黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌、枯草菌の増殖を阻害することが確認されました(British Poultry Science誌掲載)。
参考URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18289902/
クチクラ層の限界も理解する
ただし、クチクラ層が防げるのは主に表面汚染(on egg)です。卵形成過程での内部汚染(in egg)は、クチクラ層があっても防ぐことはできません。
洗卵でクチクラ層が失われるリスク
しかし水洗いや卵の表面をこすると汚れとともにクチクラ層は簡単にとれてしまいます。2021年の研究では、卵の洗浄などによりクチクラ層の被覆が減少すると、水分の損失が促進され、露出した呼吸孔からの細菌汚染に対する感受性が高まり、表面の抗菌タンパク質が減少します(Foods誌掲載)。
参考URL: https://www.mdpi.com/2304-8158/10/11/2559
最も重要なのは温度管理と飼育環境
洗卵でも食中毒は発生している
重要な事実:
2020年8月に、滋賀県内の飲食店で生卵の黄身をトッピングする「台湾まぜそば」を喫食した28人中19人が、食中毒症状を呈し、後の調査の結果、サルモネラ属菌O9群による食中毒と断定された。
情報引用元:国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト『「台湾まぜそば」を原因とするサルモネラ属菌による食中毒事例について』より
この事例は洗卵を使用していましたが、温度管理の不備により食中毒が発生しました。
温度管理こそが安全性の鍵
サルモネラ菌は、10℃以下の環境下で増殖スピードが弱まります。一方、暑い環境下に卵を放置した場合、1日で食中毒が起きるレベルまで菌数が増殖します。
ドイツでリスクが高い理由
- 常温販売により細菌増殖の温度条件となる
- 無洗卵そのものではなく温度管理の問題
本当に重要な安全対策
- 養鶏場での衛生管理:親鶏がサルモネラに感染しないようにする
- 適切な温度管理:10℃以下で保存し、菌の増殖を抑制
- 新鮮な卵の使用:時間経過による菌増殖を防ぐ
- 正しい取り扱い:割り置きしない、すぐに調理
【重要】卵の安全な取り扱い方法
購入時のチェックポイント(洗卵・無洗卵共通)
分類 | チェックポイント |
---|---|
良い卵の選び方 | ・ひび割れがないもの・産卵日や賞味期限が明記されている・信頼できる生産者・販売店から購入・適切な温度で管理されている |
避けるべき卵 | ・殻にひびが入っているもの・賞味期限が不明なもの・管理状態が不安な場所で販売されているもの |
正しい保存方法
項目 | 内容 |
---|---|
冷蔵保存のポイント(最重要) | ・10℃以下で保存・他の食品と接触させない・卵専用の容器やパックで保管・ドアポケットは避け、冷蔵庫内部で保存 |
保存期間の目安 | ・生食:産卵日から約2週間以内・加熱調理:産卵日から約3週間以内 |
調理時の衛生管理
分類 | 内容 |
---|---|
基本的な注意点 | ・殻を触った手は必ず洗う・殻が調理器具や食器に触れた場合は洗浄・割る直前まで冷蔵庫で保管・割ったらすぐに調理する |
絶対に避けるべきこと | ・割り置き(割った卵を放置する)・室温での長時間保存・ひび割れた卵の使用 |
子供に食べさせる際の注意点
調理方法 | 注意点 |
---|---|
生食の場合 | ・新鮮な卵のみ使用(産卵から1週間以内推奨)・免疫力の低い子供は加熱調理を優先・体調不良時は生食を避ける |
加熱調理の場合 | ・75℃で1分以上の加熱が目安・卵黄も白身も完全に固まるまで加熱・半熟調理は新鮮な卵に限る |
あおぞら養鶏場が無洗卵を選ぶ理由
根本からの安全性追求
項目 | 具体的な取り組み内容 |
---|---|
1. 内部汚染の予防 | ・1平米2羽の薄飼いでストレスを軽減 ・鶏の免疫力向上で病気と感染を根本から防止 |
2. 自然な免疫力の育成 | ・不要なワクチン・抗生物質は不使用 ・日齢1日から薬剤フリーで育成・健康な鶏が安全な卵を生む |
3. 表面汚染の防止 | ・クチクラ層を保持し98%の抗菌効果を活用 ・洗卵せず自然本来のバリア機能を尊重 |
4. 徹底した品質管理 | ・産卵日の明記とYouTubeで飼育環境を公開 ・適切な温度管理の配送で鮮度保持・顧客と直接対話 |
あおぞら養鶏場では、表面汚染・内部汚染の両方を防ぐため、根本的な飼育環境から安全性を追求しています。
よくある質問にお答えします
Q1. 「洗卵と無洗卵、どちらが安全?」
A. どちらも適切な管理下では安全です。
分類 | 内容 |
---|---|
科学的事実 | ・表面汚染:洗卵=除去、無洗卵=98%防御 ・内部汚染:どちらも完全防御不可(発生率 約0.00029%)・最重要:温度管理と新鮮さ |
安全性を決める要因 | ・養鶏場の衛生管理レベル ・流通・保存中の温度管理 ・消費者側の取り扱い方法 |
Q2. 「子供に食べさせても大丈夫?」
A. 適切な取り扱いをすれば洗卵・無洗卵とも安全です。
共通の安全対策
- 新鮮な卵(産卵から1週間以内)を使用
- 信頼できる生産者から購入
- 適切な冷蔵保存(10℃以下)
- 体調不良時は加熱調理を優先
実際に多くのお客様が「アレルギーを持つ子供でも食べられた」「離乳食に安心して使えた」とおっしゃっています。
Q3. 「卵かけご飯は大丈夫?」
A. 洗卵・無洗卵問わず、新鮮で適切に管理された卵なら問題ありません。
安全に楽しむポイント
- 産卵から1週間以内の新鮮な卵を使用
- 冷蔵庫で適切に保管された卵
- 割る直前まで冷蔵保存
- 割ったらすぐに食べる
Q4. 「無洗卵を家で洗ってもいい?」
A. 洗わない方が安全です。
実は無洗卵を洗うと、かえって逆効果になることもあります。卵の殻には、呼吸のための小さな穴が多くあり、水で洗うことで、卵が冷えて内圧が下がってしまい、穴を通って卵の中に汚れた洗浄水が入る恐れがあります。
どうしても気になる場合
どうしても無洗卵を洗いたいなら、かたくしぼった布類で、さっと軽く拭きとる程度にとどめたほうが良いでしょう。
Q5. 「価格差に見合う価値はある?」
A. 飼育方法や安全性を重視するなら十分な価値があります。
無洗卵の価値(あおぞら養鶏場の場合)
- 根本的な安全性確保:薄飼いによる健康な鶏の育成
- 天然バリア機能:学術的に証明された98%の抗菌効果
- 化学物質フリー:洗剤や不要な薬剤との接触なし
- 完全なトレーサビリティ:生産過程の完全公開
まとめ
洗卵と無洗卵は、それぞれ異なる方法で表面汚染を防いでいますが、どちらも内部汚染は完全には防げません。重要なのは「どちらが良い・悪い」ではなく、信頼できる生産者選びと適切な管理です。
この記事のポイント:
- サルモネラ汚染は2タイプ
表面汚染は洗卵・無洗卵で対策可能、内部汚染はどちらも防げない - 汚染率は極めて低い
約10万個に3個(0.00029%)の確率 - 温度管理が最重要
10℃以下での保存が安全性の鍵 - 養鶏場の衛生管理
根本的な安全性は飼育環境で決まる - 正しい取り扱い
新鮮な卵を適切に保存し、すぐに調理
あおぞら養鶏場では、1平米2羽の薄飼い、薬剤フリー育成により内部汚染リスクを最小化し、同時にクチクラ層による98%の表面抗菌効果を活用した無洗卵を大切に育てています。適切な温度管理と品質管理により、安心してお子さんにも食べさせることができる卵をお届けしています。
次のアクション
卵を選ぶ際は、洗卵・無洗卵の違いよりも、信頼できる生産者の飼育環境と衛生管理体制を重視してください。そして、どちらを選んでも、適切な冷蔵保存と取り扱いを心がけることで、安全で美味しい卵を楽しむことができます。
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